令和3年11月17日
鳥獣被害対策について
西村日加留:
鳥獣被害対策についてお伺いします。
大阪府における令和二年の野生鳥獣による農作物被害額は約1億8000万円と聞いておりますが、農作物に被害を与える鹿やイノシシが増えたのが原因なのか、最近では市街地等にまで出没することが増えております。今年の八月に、千早赤阪村の村道でイノシシによるものと思われる人身被害が発生したとの報道がありました。村道の側溝で男性が血を流して倒れており、動物の牙で突かれたような傷が複数あったということです。
野生鳥獣による被害には、農林業被害のほか、様々な被害があると思いますが、大阪府においてどのような被害があるのか、お伺いします。
村山裕紀 動物愛護畜産課長:
野生鳥獣による被害は、イノシシや猿等による人身被害、アライグマやイタチ等が家屋に侵入することによるふん尿被害、鹿等が道路に飛び出し車両と接触するなどの被害があります。このうち、人身被害については、直近3年間で、今年の千早赤阪村での被害のほか、令和元年度に猿による被害が箕面市などで4件発生しております。
鹿やイノシシ等の大型野生獣については、市街地等に出没した場合に住民に不安を与えることから、府は、大型野生獣の出没等緊急対応マニュアルを作成しており、これに基づき、市町村が中心となって、警察署や近隣市町村等と情報共有を行うとともに、猟友会等の団体に見回りや捕獲を依頼するなど、連携して対応することとなっております。
西村日加留:
引き続き市町村と連携して、野生鳥獣による被害が生じないよう取り組んでいただきますようお願いいたします。
ところで、鹿やイノシシの生息域は全国的に拡大しており、各府県では捕獲の取組を強化しているとも聞いております。大阪府における鹿やイノシシの生息数の傾向や捕獲数の状況についてお伺いいたします。
村山裕紀 動物愛護畜産課長:
大阪府における鹿の生息数は、令和二年度のモニタリング調査で約3600から6400頭と推定しており、この5年間ではほぼ横ばい傾向になっています。捕獲数は、過去5年間の平均で約1300頭であり、令和二年度では約1600頭が捕獲されております。
一方、イノシシについては、多産多死などにより生息数を推定することは困難ですが、捕獲数や目撃情報等から減少傾向にあると思われます。捕獲数は、過去五年平均で約3800頭であり、令和二年度では約3700頭が捕獲されております。
西村日加留:
大阪府における捕獲数等の状況についてはおおむね理解しました。
ところで、国では、農林業被害を軽減するため、捕獲強化の取組と捕獲個体のジビエ利用を促進していますが、大阪府においても、鳥獣被害対策をさらに進めるため、捕獲した個体のジビエ利用を検討する市町村や団体等に対し支援をしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
村山裕紀 動物愛護畜産課長:
野生鳥獣を地域資源として有効活用し、所得に変えるジビエ利用は、捕獲者の意欲を向上させ、有害鳥獣の捕獲数の増加につながることから、被害の軽減に寄与するものと認識しております。
しかし、ジビエ利用については、一定の捕獲数が必要なことや、捕獲の状況等により食用として活用できないケースが発生することなどが課題となっております。そのため、ジビエ利用に関心を持つ市町村等に対して、鹿、イノシシの生息状況や農業被害の大きな地域の情報提供、またジビエ用に加工する施設整備等に関する国の支援制度や衛生管理面等について、適宜必要な助言を行っているところです。
今後とも、鳥獣による被害防止対策を推進するため、市町村等が有効な対策を講じられるよう必要な支援を行ってまいります。
西村日加留:
ジビエ利用については、一定の捕獲数が大阪に対しては足りていないというか、必要であるということ、捕獲の状況によっては食用にして利用できないケースがあるということが課題ということも理解しました。
しかしながら、少ないとはいえ、年間数千万の命ある動物が処理されているのも事実です。私もジビエ料理が好きでして、私の地元の堺にあるジビエ店に行くんですが、山や河川や動物が多く発生する地域の近くにジビエ店があるわけではなくて、探してみれば、大阪市内にも専門にやっている業者さんもおるかと思いますので、そういうこともちょっと調べるというか、取組を進めて、何かしら違う角度で利用できないかということも取組の一つだと思いますので、それがつながっていったら大阪産(もん)になるかもしれませんので、ぜひ命ある動物の処理について、個人的にはやっぱり食したほうがいいと思いますので、何か違う角度の取組をよろしくお願いいたします。