令和3年3月15日
府立高校における防災教育の取組について
西村日加留:
去る三月十一日、東日本大震災から十年の節目を迎えました。私は、これを契機に、より一層防災に対する意識を高める必要があると考えます。学校教育において、震災の経験等を風化させないためにも、地震や津波等の自然災害やその備えについてしっかりと取り組んでいくことが大切であると思います。
ついては、府立高校における防災教育の取組について、高等学校課長にお伺いします。
大久保宣明 高等学校課長:
府立高校におきましては、教科の授業の中で、地震や津波等の自然災害につきまして、その発生のメカニズム等を学習しておりますが、そのほかにも校外研修といたしまして、例えば野島断層保存館を訪問したり、震災語り部による講演を受講したりすることで、次代を担う生徒たちに災害に対する備えの大切さを実感させる機会としております。
さらには、総合的な探求の時間等の自ら課題を見いだして研究する授業におきまして、例えば阪神淡路大震災で実際に発生した崖崩れ等の被害を参考にして、同様の被害が学校周辺で生じる可能性について地形図等で分析し、新たなハザードマップを作成した、そのような学校もございます。その成果につきましては、学会や研究会で賞を受けるなど、各方面から高い評価を得ているところでございます。
西村日加留:
府立高校における防災教育の取組についてよく分かりました。
先ほどICTに係る質問の中で、オンラインを活用した実践例についてお答えいただきましたが、オンラインを活用すれば、もちろん東北の地域の学校ともコラボレーションができます。また、今までにない角度の学びもできます。
例えば阪神大震災のときに救われた命と東日本大震災で救われた命、すごい数の差があります。消防、また警察、海上保安庁、自衛隊という方々からも、リモートというつなぎがあれば違う角度の学びがあると思います。災害発生時や復興等に関わる方々との意見交換をすることも調整次第で可能です。防災教育に係る幅が広がると考えます。このような取組方法等もぜひとも取り入れながら取組を進めていただきますようよろしくお願いいたします。