令和3年12月2日
北朝鮮による拉致被害についての啓発活動について
西村日加留:
拉致被害についての啓発活動についてお伺いします。
まず最初に、拉致問題についてですが、これまで会派を問わず諸先輩方が、拉致被害者の啓発等の必要性について、大阪府議会をはじめ他の地方公共団体における議会におきましても様々な議論がなされてきました。私は、こうした議会での活動や積み上げが、全国初となる拉致問題促進に向けての決議採択につながったと考えております。
そこで、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対応に関する法律、いわゆる北朝鮮人権法について質問いたします。
拉致問題は、我が国の喫緊の国民的な課題であるとの認識の下、北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の認識を深めること等を定めております。この法の趣旨を達成するため、同法第三条では、地方公共団体は、国と連携を図りつつ、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民世論の啓発を図るよう努めるものとすると、地方公共団体の責務を定めておりますが、府としてどのような認識をしているのか、府民文化部長にお伺いいたします。
◎府民文化部長(江島芳孝君) いわゆる北朝鮮人権法においては、その第三条におきまして、議員お示しのように、地方公共団体は、国と連携を図り、国民世論の喚起を図るよう努める旨の責務が明記されております。
こうした法の趣旨も踏まえ、大阪府として、拉致問題の一刻も早い解決を目指し、世論醸成に向けた府民への啓発活動を行う必要があると考えております。
そのため、国や市町村とも連携を図りつつ、多くの府民の皆様に関心と認識を深めていただけるよう、啓発活動に取り組んでおるところでございます。
西村日加留:
今、北朝鮮人権法第三条に関する府の認識をお伺いしました。
第三条に加えて、同法第四条では、国民の間に広く拉致問題その他北朝鮮当局による人権問題についての関心と認識を深めるため、十二月十日から十六日までを北朝鮮人権問題啓発週間として、地方公共団体では、その趣旨にふさわしい事業を実施するよう努めるものとする。これまで啓発活動等に努めてきたと思いますが、啓発週間をはじめ、具体的に府としてどのような啓発運動を行ってきたのか、府民文化部長にお伺いいたします。
◎府民文化部長(江島芳孝君) 拉致問題の一刻も早い解決を図るためには、さらなる世論の醸成に向けた効果的な啓発活動が必要という観点から、これまでも啓発週間をはじめといたしまして、様々な取組を行ってきたところでございます。
具体的には、ブルーリボンにちなみ、太陽の塔や咲洲庁舎等をブルーにライトアップするイベント等を啓発週間に実施いたしますとともに、政府との共催で拉致問題を扱ったアニメ「めぐみ」の上映会などにつきましても開催してまいりました。
さらに、今年度からの新たな取組といたしまして、啓発週間に合わせ、十二月に開催される府議会本会議場で、特別職や部長等にブルーリボンの着用をお願いいたしましたほか、職員を対象としたアニメ「めぐみ」の上映会等も開催することとしております。
今後とも、拉致問題の解決を目指し、府民の機運醸成に向け、啓発、情報発信を行ってまいります。
西村日加留:
先月、十一月十三日に、全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会が開催され、岸田文雄総理大臣、各党の代表、知事の会、地方議連が参加し、十二月の北朝鮮人権週間に、国会議員、地方議員の全員、また多くの国民がブルーリボンを着け救出への意思を示そうと決議されました。また、中央、地方の行政職員、司法の関係者においても着用してもらいたい、そのようなメッセージもありました。
そこで、私としては、府においても、まずは課長級以上の職員にブルーリボン着用100%を目指してほしいと考えております。その取組について、府民文化部長にお伺いします。
◎府民文化部長(江島芳孝君) ブルーリボンは、拉致被害者の救出を求める国民運動のシンボルでございます。これまでも、拉致問題を担当する課長以上の幹部職員が、啓発週間を中心に着用してまいりました。
先ほども答弁させていただきましたように、今年度からは、拉致問題に対する一層の啓発を図るということから、特別職や部長等に対し、十二月に開催される府議会本会議での着用が100%になるようお願いいたしますとともに、議場外におきましても、啓発週間中は可能な限り着用をお願いしているところでございます。
府の幹部職員が率先してブルーリボンを着用することにより、庁内職員全体、ひいては府民への世論喚起にもつながるものと考えております。結果的に、啓発週間において幹部職員全体の着用につながるよう、今後ともブルーリボンの趣旨の理解促進について、しっかりと努めてまいります。
西村日加留:
次に、府立高校における拉致問題の啓発活動の状況について質問いたします。
拉致問題については、府民向けの啓発運動はもちろん、教育の現場における取組も非常に重要と考えております。
府立高校における拉致問題に係る問題について、会派を問わず、議会においても何度も議論がされました。
府立高校におけるアニメ「めぐみ」の視聴及び拉致問題啓発ポスター掲示の状況について、教育長にお伺いいたします。
◎教育委員会教育長(橋本正司君) 府立高校におきます今年度のアニメ「めぐみ」の視聴状況についてでございますが、府立高校百四十八校のうち六十三校が既に視聴を終えておりまして、残りの学校につきましても、十二月十日からの北朝鮮人権侵害問題啓発週間などに視聴を予定しており、年度内には100%の実施となる見込みでございます。
また、拉致問題啓発ポスターにつきましても、北朝鮮人権侵害問題啓発週間に合わせまして、全ての府立高校に改めて配付をいたしますとともに、掲示について指示をしたところでございます。
西村日加留:
ポスターは、全ての府立高校に配付し、掲示の指示、全ての学校に配付した、100%、府の職員のブルーリボン着用については、啓発週間に向け、幹部職員全体の着用に向け努める、そして現在、特別職や部長等の着用100%、アニメ「めぐみ」の視聴も、啓発週間に向け視聴を予定し、年度内には100%の実施となる見込み。今、三つの100%体制を確認させていただきました。
「救い出す、絶対に」、この思いで私もこの質問に立っておりますが、朝から府庁に入ったときに、私、一つ感じることがありました。皆さんが着けているブルーリボンバッジを含め、新たなリボン。このリボンを見たときに、この拉致問題の同じ同胞を救うこの国民運動は、そのブルーリボン、手作りのリボンから始まったことを私は深く思いまして、そのリボンを見たときに、初心に戻り、私も議員として、またこの質問をさせてもらっている以上、強い気持ちで引き続き行動していきたいと思っております。
また、三つの100%にプラスして、映画「めぐみへの誓い」や、劇の「めぐみへの誓い-奪還-」等、啓発用機材もまだまだありますので、今後も積極的に取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。