本会議 一般質問(4)

令和3年12月2日

教員の働き方改革と学校の部活動の取組について

部活動はわが国独自の大変ユニークな制度です。歴史のある部活動を、最新の科学的知見を応用するなど専門性を高め、教育における重要な要素として発展的に位置付けられることを期待します。
また、教育内容の更なる充実が求められているが故に、学校において働き方改革がせまられています。関連して、大阪府の部活動改革について質問いたしました。

西村日加留:
教員の働き方改革を踏まえた学校の部活動の取組について質問いたします。
部活動は、教員の長時間勤務の一つの要因や、指導経験がない教員の負担になっており、それを軽減するため、国は、学校における働き方改革を踏まえた部活動改革として、令和五年以降、休日の部活動の段階的な地域移行を図ることを示しましたが、それに伴う様々な課題等が考えられます。

令和二年度、府立高校の部活動や同好会等は、全校で4133部、その部活動等に係る外部指導員や部活動指導員の数は、運動部、文化部を含め701名と伺いました。部活動を地域に移行していくということは、こうした外部人材の力を借りるということが前提になりますが、その意味で、絶対数が不足しているのではないかと考えます。

そこで、今後における働き方改革といった視点を踏まえ、休日の部活動の段階的な地域移行に向けて、府教育庁としてどのように取り組んでいくのか、また併せて、地域移行に向けた部活動指導員等外部指導員の拡充をどのように考えているのか、教育長の御所見をお伺いします。

橋本正司 教育委員会教育長:
国におきましては、令和五年度から休日の部活動の段階的な地域移行に向けまして、今年度、全国各地の中学校を拠点とした実践研究を行うこととしておりまして、これを受けて、府教育庁としましても、府内二つの自治体におきましてモデル事業を実施しているところでございます。
この事業におきまして、地域で受皿となります団体等との調整や、指導に当たる人材の確保、費用負担、事故発生時の対応等、様々な課題を整理しながら、市町村教育委員会等と連携し、生徒にとってより望ましい部活動の在り方等を研究してまいります。

また、府立学校の部活動指導におきます外部人材につきましては、顧問の負担軽減や、生徒たちにとってもより専門性の高い指導が受けられるというメリットとともに、地域移行時に必要となる人材の確保という観点からも、拡充していくことが喫緊の課題というふうに認識をいたしておりまして、今後さらに努力してまいります。

西村日加留:
段階的に移行するとはいえ、令和五年度は目の前に迫っており、全ての部活動等外部指導者や部活動指導員が必要ではないにしろ、数千人の指導員が必要になるのではないか。また、府は大阪市の中高一貫校も加わることになります。人材不足については喫緊の課題と御答弁をいただきましたが、地域のスポーツ団体にも働きかける等、ぜひとも拡充に努めていただきますようお願いいたします。

また、地域に移行することになれば、学校行事ではなくなり、これまで発生しなかった費用の負担や、事故が起きたときの責任及び補償等様々な問題が考えられます。
国がこうした課題を整理するとのことですが、府教育庁としても、モデル事業で見えてきた課題を国に対し積極的に発信していただきますようお願いいたします。

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