教育常任委員会 質疑(2)

令和3年3月15日

府立高校合格者の手引き等について

西村日加留:
次の質問に移ります。合格者の手引きについて。
多くの府立高校では、入学前の生徒に合格者の手引きといった冊子を配付しているとのこと、この合格者の手引きには、学校が新入生に伝えておきたい事柄などが記載されている。

その中には、大阪府教育委員会が作成した「生徒と保護者の皆様へ 互いに違いを認めあい、共に生きる社会を築いていくために」という資料があり、外国籍の生徒に対して、本名の大切さを訴える内容が記載されている。また、「新入生の皆様へ」といったメッセージが添えられており、これは府立高校に在籍している外国籍の生徒が新入生に向けて本名を使用する意義を伝える内容となっている。
これら二つの資料について府教育庁としてどのような意図があって作成しているのか、高等学校課長にお伺いします。

大久保宣明 高等学校課長:
府立高校では、歴史的な経緯により日本で生まれ育った韓国・朝鮮人の生徒をはじめ、様々な国にルーツを持つ生徒が学んでおります。
このような在日外国人の生徒が本名を使用することは、本人のアイデンティティーの確立に関わる事柄であることから、府立高校におきましては、生徒が自らの誇りと自覚を高め、本名を使用できる環境づくりを進めますとともに、在日外国人の生徒を学校全体で受け止め、全ての生徒がそのことを理解できるよう教育を進めることとしております。
高校入学時に学校が外国籍の生徒やその保護者と共に本名使用の意義について十分に話し合い、本名を使用できる環境の醸成に努めることが大切であることから、府教育庁として府立高校に対し、委員御指摘の資料を合格者の手引きに掲載するなど周知を図るよう指示しているところでございます。

西村日加留:
大阪府教育委員会が作成した二つの資料の作成の意図について、本人のアイデンティティーの確立、本名使用の促進は分かりました。

しかし、ある府立高校では、この二つの資料に加えて、学校独自に互いに違いを認め合うことを推進するための資料も配付しており、平成29年(2017年)の資料を拝見させていただいたところ、次のような記述がありました。一部読ませていただきます。「近代に入って日本は朝鮮を植民地にし、朝鮮人を日本に強制連行しました。在日韓国・朝鮮人が日本に住むようになった原因にはこのような背景があるのです」とあります。
日本に住む全ての在日韓国・朝鮮人が強制連行されたような誤解を生じる文章であると思い、私は適切ではないと思います。幸いにも、この記述については現在変更された文章となっていることが確認ができました。

私は、他の府立高校においてもこのような誤解を招くような表現があるかもしれないと危惧しております。この学校のことだけかもしれませんが、他の府立高校の状況についてどのように把握されているのか、高等学校課長にお伺いします。

大久保宣明 高等学校課長:
先ほど御答弁いたしました府教育庁の資料につきましては、毎年、各学校の活用状況を把握し、現在、全ての府立高校において新入生に配付していることを確認しております。
御指摘いただいております学校独自の補足資料の使用状況等につきましては、この後、校長、准校長から聞き取りを行いまして把握に努めてまいりたいと考えております。

西村日加留:
早速確認いただけるということで、ありがとうございます。
こちらの質問に当たっては、去年卒業した生徒本人並びに親御さんから、見ていただけないかと私に問合せがあり、資料を手に入れました。A4の紙にざっと十九か所、「韓国・朝鮮人」の言葉が載っており、ただただ誤解を招くという認識では私はありません。なぜこのような資料がまだ続いているのかとちょっとショックを受けるところなのですが、この原因について少し追及させていただいたところ、この資料作成の指針になったであろうものが何となく分かりました。
それは、大阪府の在日韓国・朝鮮人問題に関する指導の指針、昭和六十三年に作成され、平成十年に一部改正された資料です。内容は、一九一〇年の日韓併合以降、日本は韓国を植民地支配した上に、朝鮮人を無理に日本へ移住させ、日本社会では差別が蔓延した等々の歴史があり、そのようなことが起こらないように、日本人児童生徒に在日韓国・朝鮮人問題、歴史認識を改めて正しく理解させましょうという文言がたらたらありました。

さて、私は、この資料を見たときに、このような教育指針をいつの時代まで続けるのかと感じました。永遠に、日本人は悪いことをした悪い民族だと子どもたちに教え続けるのでしょうか。また、この正しい歴史認識とやらをぜひ私にも教えていただきたいと思います。日韓併合と記載されていましたので、では、日韓併合はなぜ行ったのか。ロシアの南下を防ぐためですか。そもそも日韓併合の前に、日露戦争で勝利しております。そのことからも、ロシアの南下を防ぐということはないです。日韓併合の初年度に必要な予算は三千五百六十五万円と聞いております。しかし、そのとき韓国の税収は一千三百万ほどしかなかった。三分の一しかない残りの三分の二は日本が負担して、学校や病院、またインフラといった整備を行いました。歴史上、このような施策を行い繁栄させた隣国がどこにあるのかと思います。私は、昔の先人は大した人たちだと思っております。

また、もう一点言わせていただくと、南京大虐殺という大虐殺があり、先日の三月十日、東京大空襲の日です。アメリカ軍によるナパーム弾により十一万五千人以上が亡くなっております。この行為も大虐殺じゃないかと私は思いますが、大虐殺でない理由も聞かせていただきたいところです。

私が言いたいのはここからなんですが、前回の質問で私は郷土教育の大切さということを伝えさせていただきました。あらゆる面において大切だと今も考えております。戦後は、自国の先祖の誇らしさを教えることなく、自虐史観に力を入れ、他国の人への配慮を教えることも大切なことですが、配慮の上に自分たちの習慣をも変えようという発想になっている日本人が多いです。イコール自国のルーツを尊重しない人間です。そのような人間が他国のルーツを尊重できるわけがないと申し上げて、次の質問に移ります。

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