教育常任委員会 質疑(3)

令和3年3月15日

小中学校における人権教育について

新型コロナ感染症に関して

西村日加留:
小中学校における人権教育についてお伺いします。
現在、社会には様々な人権課題があり、その解決に向けて教育が果たす役割は大きいと考えます。特に新型コロナウイルス感染症に罹患した子どもたちやその家族、医療従事者に対する誹謗中傷に関しては喫緊の課題であり、私自身も絶対に許されないと認識しております。
このような社会の現状もあり、人権教育に関する関心が高まっていると思うが、小中学校における人権教育について、特にコロナウイルス感染症等に関する偏見や差別をなくすため、小中学校でどのような取組を行っているのか、小中学校課長にお伺いします。

桝田千佳 小中学校課長:
人権教育は、子どもたちが人権及び人権問題につきまして正しく理解し、差別に気づくことができる人権感覚を身につけまして、様々な人権問題の解決に向けて行動できる力の育成を目指すものでございます。
府域全ての市町村立小中学校等におきましては、女性、子ども、障がい者、同和問題、在日外国人、性的マイノリティー等、様々な人権問題に触れ、考えることができるよう、各学年の年間指導計画を作成しまして、計画的に人権教育を進めております。
コロナウイルス感染者等に対する偏見や差別につきましては、委員御指摘のとおり喫緊の課題でございまして、全ての学校で指導が必要と考え、府教育庁では、昨年の長期にわたる休校中に小学校低学年、高学年、中学生向けの三つの独自の教材を作成いたしまして、七月に各市町村に提供いたしました。
内容を御紹介させていただきますと、例えば小学校高学年向けでは、実際に起きたことを基にいたしまして、コロナウイルスの感染により休園した保育園の園長先生が出勤してきた際に泣いた。なぜ泣いたのかということを子どもに考えさせます。その答えは予想に反しまして、地域の人たちから応援の言葉が記された垂れ幕があったということで泣いたというものでございますが、そのようなことを通しまして、自分が取るべき行動を考えさせるものでございます。
その教材を活用した学校からは、コロナウイルスに感染した子が一番不安だから、こういうときこそ助け合いたいでありますとか、SNSで誰が感染したか探したりしていたが、これからはやめよう等、子どもたちの感想があったと聞かせてもらっております。

国際的な人権侵害に関して

西村日加留:
コロナウイルス感染者への差別をなくす取組は分かりました。今後も一層の取組を進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
さて、昨今、国際紛争や民族問題等に関わって、国際的な人権問題が報道されるようになってきました。私自身も強い関心を寄せていますが、メディアでも報道されているウイグル族への人権侵害に関する問題です。今後ますます国際交流が進む中、子どもたちが国際的な人権問題についても意識を高めることが大変重要だと考えます。小中学校ではこれまで、世界で起こっている人権問題に対してどのように取り組んできたのか、小中学校課長にお伺いします。

桝田千佳 小中学校課長:
コロナウイルス感染症は、まさに身の回りで起こり得る人権問題でございますが、発達段階に応じまして、広く社会、そして世界で起こっている人権問題にも気づき、不合理をただしていこうという態度を育てることも重要と認識しております。
その観点から、小中学校におきましては、例えば紛争地域の子どもが戦場に立たされているという子ども兵士や、十五歳未満の子どもが低賃金で過酷な労働をさせられる児童労働の問題など、紛争地域の問題、また人種差別など、世界の様々な人権問題を取り上げて考えさせている例がございます。

ウイグルの問題について知り、考えるための冊子

西村日加留:
昨今、世界では民族、特にアジアの民族に対する人権問題、人権弾圧が頻繁に報道されており、ウイグル問題はその一つであると思っております。ウイグルの問題について街頭活動も行われ、メディアでも度々取り上げられるようになってきました。同盟国のアメリカや英国でも、中国の行為、ウイグル弾圧はジェノサイド、民族大虐殺だと否定しております。同じアジアの者として、自由と人権を守る非常に重要な課題と認識し捉えなくてはなりません。日本政府は何をしているのかと思うところでありますが、さて、ここでウイグル問題について理解を深めることができる冊子を紹介したいと思っております。

「私の身に起きたこと とあるウイグル人女性の証言」という冊子で、ウイグル問題を知り、考えていくためのものとしてはとても有用なものと考えています。また、この冊子は絵本になっており--これぐらいの冊子なんですけども、絵本になっていまして、すごく分かりやすい冊子です。小中学生でも分かりやすく、内容が内容なだけに、よい冊子という表現は正しくないかもしれませんが、各学校の授業で国際的な人権問題を考える学習の際に活用してほしいです。

情報化社会がますます進み、学校で子どもたちが一人一台のタブレット端末を手にし、世界の人権問題に触れる機会もあると考えます。日本の子どもたちにはありとあらゆることが知れる環境づくりが大切で、考える力を養うことが必要です。子どもたちから考える機会を奪うことなく、ウイグルの人権問題を正しく理解できるよう、この冊子を学校に置き、自由に見られるように取り組むのも大切だと思ったので今回紹介させていただきました。こちらです。本当に分かりやすい冊子で、ぜひお勧めしたい絵本冊子です。

著者の清水ともみ氏のnote
冊子 「私の身に起きたこと とあるウイグル人女性の証言」

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