令和元年11月14日
百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進事業について
西村日加留:
自民党の西村日加留です。どうぞよろしくお願いします。
早速ですが、平成30年度決算概要等報告書87ページ以降に記載されている都市魅力創造事業のうち、百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進事業についてお聞きします。
いわゆる百舌鳥・古市古墳群について、本年7月に世界遺産登録されましたが、その登録に向けた取り組みに要した費用の決算額2110万余円の内容について、担当副理事にお聞きします。
金森真澄 都市魅力創造局副理事:
百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録に向けた取り組みにつきましては、大阪府と地元3市から成る百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議において進めてまいりました。
推進本部会議全体の平成30年度の事業費総額は約5千万円ですが、大阪府、堺市、羽曳野市、藤井寺市がそれぞれ3対3対1対1という割合で負担することとしておりまして、これに基づき府は1933万余円を負担しています。
この府負担額と、府単独で負担いたしました旅費等の事務費177万余円を合わせまして、平成30年度の百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進事業費の決算額は2110万余円となります。
推進本部会議において、平成30年度に実施いたしました主な取り組みは、世界遺産登録の審査を行いますイコモスの現地視察の対応などに、府として1298万余円を負担いたしました。
また、府民対象のシンポジウムの開催や、JR大阪駅でのPRイベントの実施など、世界遺産登録に向けた機運醸成・情報発信に、府として369万余円を負担いたしました。
陵墓が皇室の御先祖のお墓であることを踏まえた取り組みを
西村日加留:
さきの府民文化常任委員会においても質疑をしましたが、私は、訪れてくださる方々に陵墓を初めとする古墳の大切さを理解していただくこと、また皇室の御先祖のお墓であることを踏まえ、節度を持って現地を巡っていただくための取り組みが重要であると考えます。
いわゆる百舌鳥・古市古墳群への来訪者に対して、平成30年度はどのようなことに取り組まれたかを担当副理事にお伺いします。
金森真澄 都市魅力創造局副理事:
百舌鳥・古市古墳群は、長年にわたり地域の方々に受け継がれてきました貴重な歴史遺産であり、古墳周辺は地域住民の生活の場でございます。そうしたことを踏まえ、来訪者の受け入れに当たっては、古墳群への理解を深めていただくとともに、古墳巡りと住民生活との調和を図ることが重要であると考えております。そのため、古墳群に関する情報提供や来訪時のマナーの周知・案内等につきまして、地元三市とともに取り組みを進めてまいりました。
具体的には、従来から、府や地元市の博物館・ガイダンス施設が連携いたしまして、百舌鳥・古市古墳群に関する展示等により、来訪者の古墳群への理解促進に努めてまいりました。また、拝所での禁煙やごみの持ち帰り等について、多言語のホームページにおいて周知しておりますほか、特に来訪者が多い仁徳天皇陵古墳におきましては、来訪のマナーについてボランティアガイドによる声かけを行ってまいりました。
さらに平成30年度には、来訪者にとってよりわかりやすくするために、地元市が設置いたします解説板のデザインの統一や、案内板の追加整備等を行ったところでございます。
陵墓の静安と尊厳が保持される受け入れ体制の確立を
西村日加留:
来訪者に陵墓がいかに偉大なものかを伝え、静安と尊厳が保持されるようマナーを守って訪れていただくことの取り組みは、世界遺産登録前から進めておくべきだと私は思います。
また、陵墓の保存管理は宮内庁が管轄だと思いますが、陵墓周辺等の創造という部分での観点が一つもなかったのが少し残念です。
また、陵墓を初めとする古墳について、将来にわたり受け継がれていくことを、今後とも来訪者受け入れ対応をしっかり進めていただきますようよろしくお願いいたします。